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愛が募るあまり...ゴーギャン作品→アップリケ→ファブリックパネル

今日は普段めったに入らない、夫の部屋の壁にかけてあるもののひとつ。

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二次元デザイン(デザインの基礎を学ぶ美術学科の初歩クラス)の最後の課題で作ったものをリサイクルしたお手軽ファブリックパネルです。鳥かごのアサンブラージュ解体後、土台にしていたキャンバスに張った自己流(笑)です。

課題は、用意されたモネやレンブラントなどの傑作のA4コピーから好きなものを選び、トレーシングペーパーを乗せてshape(形)、line(線)、value(濃淡)、color(色)とそれまで習ったコンセプトに沿って分析するというもの。

それらを綴じて、仕上げに最後の必修用語であったtexture(質感)を理解するため、自由な素材で表紙を作って製本、というのが課題の概要でした。手触りのあるものなら何でもOKとのことだったので、当時ソーイングに夢中だった私は迷わず布を使ったのです。

私がもとの絵画として選んだのはこれでした。

愛が募るあまり...ゴーギャン作品→アップリケ→ファブリックパネル_b0208652_13365599.jpg


「Te Avae No Maria」、ポール・ゴーギャンです。「好きなアーティストは?」と時代もジャンルも絞らずに質問されたら悩みますが、「色使いが好きなアーティストは?」なら即答でゴーギャンです。彼の使う太陽の光を吸い込んだような濃厚な黄色がとても好きです。

アップで見るとこんな感じ。切り口の処理もせず、ミシンでラフにアップリケしています。ジグザグ縫いなどのミシンステッチも使用。お花は布を重ねています。

愛が募るあまり...ゴーギャン作品→アップリケ→ファブリックパネル_b0208652_1357580.jpg


赤い物体(なんだろう?ソテツの根元?)はソレイアードの生地。色は違うけど、模様のかたちが似ていたので(笑)。

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一枚に仕上げたあと厚紙を包むように張って留め、冊子の表紙にして提出しました。

一見ユルーく見えるけれど、どれがどれの奥で、何が手前で、とパーツが重なる順番を把握しなければならず、特に腕と服のあたりでは意外と頭を使いました。

他の色はともかく、この黄色だけは忠実にしたくてしつこく探したのですが、なかなか見つからずに別の黄色で妥協したんです。ところが完成間近になってこの布を見つけ、初めからやり直しをしたのでした!

デザイナーは覚えていないけど、マリメッコでした。ブロック模様の入った布の無地の部分です。下半分のグリーンも同じ布から切り取りました。

オマージュなどというほど立派なものでもないですが、好きなアーティストや作品からインスピレーションを得て何かを作るという作業はとても楽しいものですね。私はビートルズ好きが高じて(笑)こんなものも作っています。

愛が募るあまり...という経験、ありませんか?

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by marikobrown | 2011-03-05 15:30 | ハンドメイド | Comments(22)
Commented by touchan_3 at 2011-03-05 15:34
よーでけてるぅV(=^‥^=)v
いいねぇ愛だねぇ...
Commented by ORIKO at 2011-03-05 15:55 x
愛を込めればちゃーんと作品に表れるし、見る人にも伝わるもんですね~♪
素晴らしい! これはA+だったに違いない。(^・^)
黄色もやり直しただけのことはあると思います。
違う黄色だったらかなり雰囲気変わってたでしょうね~。
Commented by mimi at 2011-03-05 16:34 x
marikoさんのキルトのお披露目待ってました~。
布の色にこだわって縫い直すなんてこだわった甲斐あって 素敵です~。オフセットになったミシン模様も好きだわ~。 
フリーモーションキルトで糸で絵を描くのも一時はやってましたよね。 その頃はまだまだフリーモーションできなくて・・とうかミシンがフリーモーションできなかったので(これほんと)指くわえてみてました。 安いミシンだったからか タイミングが狂っていたみたいで 直せないって言われたので ミシン刺繍もできるのにアップグレードしました。結局は安い方のミシン直してもらったら ちゃんとフリーモーションできるようになりました~。  写真やデザインの基礎とか美術を専攻されていただけに コメント祭 目の付け所が違うんですね~ さすがです。
Commented by 雅風 at 2011-03-05 16:47 x
一目見てとても気に入りました。このファブリックパネル。とても素敵です!この絵を以前どこかで目にしたことがあったなぁ~と思ってて、画集かな?TVかな?邦題は「テ・アヴェ・ノ・マリア(マリアの月)」でしたでしょうか…。marikoさんが黄色に魅かれた気持ち、わかります。ゴーギャンは一時期ゴッホと共同生活をしていた人ですから、お互いにリスペクトしあって作品に影響がでてたのでしょうね。絵の醸し出す雰囲気がそのままアップリケされているって、と~~~っても凄いなぁ~って思いました。

Commented by Moon-in-the-ocean at 2011-03-05 18:53
marikoさんはゴーギャンのような色使いが好きなんですね。なるほど~。作品にも確かに愛を感じます!私じゃ愛があってもミシンを使っての愛情表現はとてもじゃないけど無理ですね。
旦那様の部屋のファブリックパネルはゴーギャンですが、marikoさんのお部屋にはファブリックパネルはないんですか?
Commented by yojoka at 2011-03-06 00:36 x
すごい、すごい、すごぉ〜い(><)
marikoさんのような方が学生の時の美術や家庭科の先生だったら
今頃私はmarikoさんのようになりたくて頑張っていたと思います。そして今頃marikoさんのように素敵な作品を制作したと思います。生地とミシン糸の色までがちゃんとうまく組み合わされていて感動です(><)
もっともっと、marikoさんの作品みたいです〜♪

Commented by Petit Bonheur at 2011-03-06 08:18 x
すご~い!!
marikoさんが「頭を使った」と言っている腕と洋服の部分!凄く上手に出来ていますね♪じ~っくり見ちゃった(笑)
愛が募るあまり...という経験。私はやっぱり娘かな?家庭科の成績良くなかった私が「娘の為にダッフィーの洋服を作ろう!」とミシンを始めたから(笑)そんな無謀な挑戦から始まったハンドメイド。。。今は「娘の為に」ではなくなっちゃいましたがね(^_^;)
Commented by yumilina at 2011-03-06 10:43
大作ですね。
細かい物は手で縫うよりミシンの方が大変だと思うのですが、人物の腕の所とかブルーの洋服のところすごく綺麗です。「完成間近にやり直し、、、」私はこれがなかなか出来なかったんですけど、一緒に手芸を楽しんでいた服飾デザイナーの友達は完成間近だろうが完成品だろうか、気に入らないと「気に入らない!」と叫んですごい勢いで解くんですよ。それ以来は私も気に入らないと全部やり直すようになりました。編み物やビーズ手芸だと再生できるからいいけど、布や紙は一度切ってしまったらやり直しが効かないので緊張しますね。
Commented by snowfarm at 2011-03-06 12:13 x
marikoさんのこだわりが詰まった愛のある素敵な作品ですね。生地選びから完成まで時間かかったことでしょう。それぞれの生地に合わせてミシン糸もちゃんと換えてステッチも選んで…もう感動もんです(*^_^*)私も好きなピアニストのシルエットや曲名を消しゴムはんこにして一人でニンマリ楽しんでます・笑
Commented by すまいる at 2011-03-07 03:36 x
細かいところまで、忠実に再現されていますね~。
手に持ったお花を重ねてあるところもいいなぁ。
布選びも楽しいけど、大変な作業だったでしょう。
Commented by ゆっきー at 2011-03-07 09:52 x
始めからやり直し?すごい!
この大変な作業をやり直しちゃうなんて!
でも本当にステキな作品♪ きっとやり直さなかったら、見るたびに「あぁ~」って思っちゃったんでしょうね。
私はゴッホの黄色が大好き♪デース!
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:25
touchan様、
そうですよ〜、愛ですよ〜、愛!
でもこれは学校の課題だったから、成績も半分かな(笑)?
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:29
ORIKO様、
愛が募るあまり...の代表選手(笑)はORIKOさん!とても上手く普段の作品に取り入れていらっしゃいますよね。そしてかける情熱も人一倍!
黄色はゴーギャンを好きな理由のひとつでもあるので、こだわりました。やっぱりこの色でないと!
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:35
mimi様、
布物の登場は少ないので、そうですね、こういうのは初めてかも。
フリーモーションキルト、私もやってみました、自己流で(笑)!黒い布に白い糸で文字(筆記体)が書けないかしら?と思ってやってみたのがきっかけで、お花を描いたり、なんちゃってペイズリー柄みたいにしたり。フリーモーションキルトという言葉はやってみた後に知りました。日本にこれで有名な方がいますね。雑誌で見たら彼女も文字を書いていて、「先を越された」と思いました(笑)。

アートや美術関係は、専攻はしておらず、単発で興味のあるものだけ取っているんですよ。専攻は英文学と栄養学。頭はカタいです(笑)。
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:40
雅風様、
「テ・アヴェ・ノ・マリア」、英語名は「Month of Mary」なので、まさにマリアの月ですね!そうそう、本文にも書き加えようかと思ったのですが、ゴーギャンの黄色はゴッホの黄色でもありますよね。
この絵をもとにしたのは課題として選べるものの中の唯一のゴーギャンだったからなのですが、実は他にも好きな作品があるんです。期末試験が終わったらそれでもう一度やろう、なんて意気込んでましたけど、すっかり忘れてましたね。けっこうたいへんだから...成績にでもかかわってないとなかなか腰が上がりません(笑)。
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:45
Moon-in-the-ocean様、
他にはレンブラントやフェルメールなども選べたのですが、私はゴーギャンのような明るい色使いが好きなんです。近代美術からも選べたとしたら、スチュアートデイヴィスあたりでチャレンジしたと思います。
私の部屋にはファブリックパネルはないのですが、ハンカチや手拭いを額に入れたものはあります。ハンカチも今度登場させますね。
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:47
yojoka様、
まあ、うれしい、ありがとうございます!言われてみて過去を振り返ってみたら、私も小中高と、美術や家庭科の先生はあまり憧れるような人たちじゃなかったなあ、なんて(笑)。逆に家庭科なんて、ダサいとすら思っていました(爆弾発言)!
それじゃあ、もっともっと、過去作品のストック写真、出しちゃいますよ(笑)!
Commented by marikobrown at 2011-03-08 11:52
Petit Bonheur様、
じーっくり見られると縫い目がズレてたりして恥ずかしいんですが、でもこれは「裁縫」ではなくて「アート」なんで、と言い訳しておく(笑)!
そうなんですか、娘さんに好きなものを作ってあげたくてミシンを始めたんですね。いつごろのことなんでしょう?私、他の方のハンドメイドとの出会いの物語をお聞きするのが大好きなんです。ぜひいつか、ネタに困った時など(笑)にブログ記事にしてくださいね。
Commented by marikobrown at 2011-03-08 12:00
yumilina様、
成績がつくこともあって(笑)、がんばりましたよー。ありがとうございます。
私は「気に入らないと初めからやり直す」王(笑)です。マフラーが完成して、「もうちょっと幅があったら」などと思うと迷わずダダーッと解いてやり直しです。まわりはのけぞりますよ。でも、その編んだり縫ったりするプロセスこそ楽しんでいるところがあるので、苦にならないんです。完成しても贈る前に気が変わって別のものを一から作るということもあるので、日の目を見なかったお蔵入り作品というのも。でもそれを別の人に回す、ということが出来ないんですね。そのあたりは、贈る相手に合わせて素材から選びたいというyumilinaさんにも共感いただけるのでは?
Commented by marikobrown at 2011-03-08 12:05
snowfarm様、
よくお分かりで。ゴーギャンのカラーコピーを片手に生地探しに翻弄しましたよ。他の色は多少の妥協が出来たのですが、やはり黄色はやりなおしをしてでもこれにしてよかったなと思います。
好きなピアニストのシルエットを消しゴムはんこに?まあ、夢のあるハンドメイド活動をしていらっしゃるのですね。ひとりでにんまり、よく分かります(笑)。snowfarmさんの「愛が募るあまり...」作品も、いつかぜひ見せていただきたいと思います。
Commented by marikobrown at 2011-03-08 12:08
すまいる様、
布選び、楽しかったです!「カレッジの課題のためだから」と思うと罪悪感も全くなくて(笑)。時間も労力もかかり、頭も使いましたが、やはり好きなものをモチーフにするというのは楽しいプロセスですね。何より、夫が気に入ってくれているのでこだわって作ってよかったと思っています。
実は私、このようなことをペーパーでもやっているんですよ。季節が来たらお披露目します!
Commented by marikobrown at 2011-03-08 12:12
ゆっきー様、
そうそう、そうなの!やり直そうかどうか迷ったとき、やり直さないと後悔が募るの〜!ゆっきーさんも経験をお持ちなのかしら?バッグの持ち手の長さ、エプロンの胸当ての幅、などなど、ちょっとした寸法の差がずっと使うお気に入りとなるか、作ったばかりのときだけの満足になるか、分かれ道になったりしませんか?

ゆっきーさんもこんな黄色の入れ物を針刺しの台にされていましたね。私も好き好き光線をビームした覚えが(笑)。
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